レスポールは、ギブソン(Gibson)などで作られているエレキギターの代表的なモデルです。フェンダー(Fender)のストラトキャスターと並ぶ知名度があります。実は、レスポールは初心者でも弾きやすいギターです。

 

このページでは、レスポールが弾きにくいことへの誤解や弾きやすさの秘密、音色(サウンド)を紹介します。また、エピフォン(Epiphone)やバーニー(Burny)が作るレスポール、レスポールタイプのギターとの違い、売るときの価格相場もまとめました。

レスポールと他のギターの比較表

初心者向けにレスポールと他のギターの比較表を作成しました。ギター選びに迷っている人は参考にしてみてください。

弾きやすさ デザインの個性 初心者向き
ストラトキャスター ×
テレキャスター ×
ジャズマスター × ×
レスポール ×
SG
フライングV × ×

レスポールは、古くに誕生したギターなので弾きにくいと感じるかもしれません。デザインも王道ですが、後世のギターがレスポールをもとに改造しているからです。レスポールはロックの王道を生み出した定番ギターのひとつと言えます。

レスポールってどんなギター?

レスポールの特徴は、強く歪んだ音色、短いネックのスケールです。

レスポールの歴史

レスポールは、アメリカのナッシュビルに本拠地を置くギブソンが開発しました。

 

元々、レス・ポールの芸名で活動していたギタリストと、ギブソンが共同開発した彼のシグネイチャーモデル(有名人が使うギター)です。そのため、正確には『レス・ポール・モデル』といいます。

 

通称レスポールスタンダードと呼ばれることもあります。レスポールの購入価格の相場は17万円前後です。

レスポールの音色

1952年のデビュー以来、レスポールはロックやヘヴィ・メタルに向いたパワフルな音色で、多くのロックギタリストが愛用してきました。

 

パワーが強くて太い音色の秘密は、レスポールがハムバッカーという高出力のピックアップを搭載しているからです。歪ませたときは強く歪んだ音ですが、クリーントーンでは甘い音になります。

 

レスポールはマーシャルのギターアンプとの組み合わせが抜群です。自然に歪ませるアンプのオーバードライブ・ディストーションサウンドは、ロックの王道サウンドと言えます。

関連ページ:マーシャルのギターアンプの特徴と名機!ギターやエフェクターとの相性

レスポールが弾きにくい人の意見

レスポールは、ストラトキャスターと比べるとネックが太くて初心者は弾きにくいと思うかもしれません。

 

また、レスポールはシングルカッタウェイなのでハイフレットが弾きにくいという声もあります。実際にシングルカッタウェイなので1弦22フレットをチョーキングするのが難しいです。

 

後述するレスポールジュニアやSGはレスポールが弾きにくいという課題を解決するために誕生しました。

 

ピックアップセレクターの位置が邪魔で弾きにくいという人もいます。特に、コードストロークをするときにピックアップセレクターに手が当たって音色が変わったり音が止まってしまったりします。演奏に慣れるまでは多くの練習が必要かもしれません。

 

さらに、レスポールは物理的に重たいので長時間立って弾くのは大変です。ライブ演奏する際に弾きにくいと思われるのは仕方ないかもしれません。

⇒⇒ストラトキャスターは初心者におすすめ!人気色・弾きやすさ・使用アーティスト

レスポールが弾きやすい人の意見

レスポールは、スケール(ナットからブリッジまでの長さ)がストラトキャスターよりも少し短く、フレットに指が届きやすいです。指を開くコードを押さえたり、小指を使ったりするリードフレーズを弾いたりするのは、ほかのギターより弾きやすい思います。

 

もっとレスポールを弾きやすくするために弦高調整やオクターブ調整をする人も少なくありません。少しパーツをいじるだけで弾きやすいギターになるので試してみましょう。

レスポールの弾きにくさを解消する

レスポールのハイフレットは弾きにくいという人もいます。

 

もしレスポールのハイフレットが弾きにくいと感じたらフレットに対して指を斜めに伸ばしましょう。親指はネックの上側ではなく裏側や下側に移動させて、少しでもハイフレットが弾きやすいようにしてください。

 

また、ストラップを低く構えてレスポールを弾いている人はストラップの高さを調節しましょう。見た目はかっこ悪くなりますが弾きやすさは格段に上がります。

 

もし座っているときはハイフレットがうまく弾ける場合、ストラップの高さを調節するだけでレスポールを弾きこなせるかもしれません。

 

どうしてもレスポールのハイフレットの弾きにくさが気になる人は他のギターを弾いています。たとえば、同じギブソン・エピフォンから発売されているSGはダブルカッタウェイなのでハイフレットも弾きやすいです。SGを検討してみるのもよいでしょう。

⇒⇒SGは初心者におすすめ!音の特徴・人気の色・ギブソン・エピフォン・ヤマハの違いを徹底解説

レスポールジュニアの音

レスポールジュニア(jr)は、高価なレスポールのスチューデントモデル(=入門機)として誕生しました。通常のレスポールとの違いを見てみましょう。

レスポールジュニアの外観・値段

レスポールジュニアは、レスポールのコストダウンを追求し、値段を安くしたギターです。装飾の仕様の簡略化と一部パーツを省略して、レスポールの木材のグレードを下げずにコストダウンを実現しました。

 

また、レスポールは表面が丸く膨らんだアーチトップのボディなのに対し、レスポールジュニアは平らなフラットトップのボディ。これにより、表面に貼っている木材の材料費とアーチ加工費を削減しています。

 

さらに、通常のレスポールと比べ重量が軽いです。肩に掛けていても疲れないので、ライブでの実用性も高いと言えます。

レスポールジュニアの音色

レスポールジュニアは中音域が強調された抜けのいいサウンドが特徴。その理由は、レスポールと違う種類のピックアップを搭載しているからです。

P-90のピックアップ

レスポールジュニアは、シングルコイルピックアップのP-90をリア(ギターのブリッジ側のこと)に1基搭載しています。ハムバッカーのピックアップを2基搭載するレスポールとの違いです。

 

P−90はシングルコイルピックアップでパワフルなサウンドが特徴。ハムバッカーと比べて、P-90は高音域がハッキリしていてこもりにくい音を出してくれます。

 

また、ボディ本体に直付けするドッグイヤーのP−90を採用しているため、弦振動だけでなくボディの振動までピックアップに伝えることができます。これによりレスポールよりもダイレクトな音色になりました。

レスポールジュニアの使いやすさ

レスポールジュニアはギターボーカルに向いたレスポールです。

  • コントロール面が1ボリューム/1トーンのシンプル設計
  • P−90はコード弾きに適したピックアップ
  • ボディが軽量で実用的

代表的なギタリスト

谷口鮪(KANA-BOON)、真島昌利(ザ・クロマニヨンズ)

レスポールスペシャルの音

レスポールスペシャルは、前述のレスポールジュニアのアップグレード版として製作されたギターです。

 

ジュニア同様のコンセプトのもと開発されながらもフロント(ネック側)にもピックアップをマウント。ジュニアよりも多彩なサウンドが出せるようになったのがこのレスポールスペシャルです。

レスポールスペシャルの外観・値段

レスポールスペシャルの値段は、レスポールとレスポールジュニアの中間です。ボディ表面はレスポールジュニアと同じフラットトップですが、ネックバインディングと呼ばれる白い縁取りによりレスポールらしさを演出しています。

 

フロントピックアップの追加と装飾面のアップグレードにより、若干レスポールに近づきました。

レスポールスペシャルの音色

レスポールスペシャルのピックアップは、レスポールジュニアと同じP-90です。音色の違いはほぼありませんが、レスポールスペシャルとピックアップ取り付け方法はソープバータイプが採用されています。

 

レスポールジュニアとの違いはフロントピックアップの有無です。フロントとリアのピックアップがあるため、レスポールスペシャルは多彩なサウンドを出せるようになりました。

レスポールスペシャルの使いやすさ

レスポールスペシャルもギターボーカルに好まれるギターです。

  • 4つのサウンドコントロールつまみで多彩なサウンドを実現(2コントロールもある)
  • フロントピックアップによりレスポールジュニアより多彩な音色を再現

代表的なギタリスト

藤原基央(BUMP OF CHIKCEN)、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

ギブソンとエピフォンでどう違う?


実は、『レスポール』と名乗ることができるのは、ギブソンとその傘下のエピフォンだけ。エピフォンとは、比較的安価なギターを作るギブソン直系のブランドです。やはりギブソンに比べて廉価なぶん音や作りに違いが出ますが、両社の間では何が違うのでしょうか?

ギブソンは価格が高い

ギブソンとレスポールでは、値段が20万円以上違います。

 

ギブソンのレスポールスタンダードの値段は30万円前後です。一方、エピフォンのレスポールスタンダードなら5、6万円で購入できます。

 

エピフォンは元の値段が安いため、グレードが違っても値段の振り幅が小さく、シグネイチャーモデルで10万円程度、最も安価なモデルなら1万円代と安いです。

 

一方、ギブソンは最も安価なもので10万円弱、上を見ると実はキリがないのですが、一般的なところでせいぜい50万円ほどといったところでしょうか。ただし、結果的にギターの買取価格もエピフォンは安価になりがちです。

 

なお、ギブソンの中には安価なギターもあります。でも、かなりグレードを下げてしまっているため、同じ値段でもエピフォンの方が作りはいい気がします。「ギターのヘッドにギブソンのロゴが入っていないと嫌」というこだわり派以外は、おすすめしません。

関連ページ:エピフォンのギターの買取価格相場

ギブソンは米国製・エピフォンは中国製

ギブソンのギターの工場はナッシュビルやメンフィスなどアメリカ本国です。安価なモデルでもMADE IN USAであることを売りにしています。

 

一方でエピフォンのギターは基本的に中国製です。一般的な安価なブランドがギターの生産を外部に委託することが多い中、エピフォンは中国に自社工場を持っています。

 

エピフォンは自社工場で徹底的な品質管理と、効率化された生産環境の中でギターを製作している点が特徴です。ただし、品質管理されているとはいえ安価なギターなので、作りが粗いと感じるかもしれません。

ギブソンの木材はハイグレード

エピフォンでは値段を安価に抑えるために、グレードの低い木材を使用しているとされます。

 

ギターの木材はトーンウッドと呼ばれ、ギターの音の違いに大きな影響を及ぼす要素です。ギブソンでは高価なマホガニーを使っていますが、エピフォンの場合、グレードの低い代替材を使って製作されています。

 

また、ギブソンのギターで使われるピックアップは、Made In USAの純正品が基本です。でも、エピフォンでは一部を除いて韓国製や中国製のものが使われています。

ギブソンのほうが音がよい

先ほど述べたトーンウッドやパーツ、作りに差があるため、やはりギブソンに軍配があがります。音の違いは個人の好みもあるので一概には言えませんが、ギブソンのギターの方がサウンドに説得力があると感じるはずです。

 

ただし、エピフォンのサウンドも廉価版ながら十分なクオリティを持っており、学生バンドを中心に活躍しています。

 

高価だけど説得力と憧れのあるギブソンと、安価だけど安心のブランドであるエピフォンといった違いでしょうか。高価なギブソンには見劣りするエピフォンですが、初心者の一本目には十分です。

バーニーのレスポールとの違いは?

廉価なギターを扱う『バーニー(burny)』という人気ブランドをご存じでしょうか。

バーニーはエピフォンに並び立つ……とまではいきませんが、廉価なレスポールタイプのギターを作るブランドの中では十分な評価を得ています。本家ギブソンをベースに作られたエピフォンとは違い、別ブランドゆえの独自な進化を遂げたレスポールが魅力です。

フェルナンデス発のブランド

バーニーはフェルナンデス(Fernandes)という日本のギターブランドの一ブランドです。フェルナンデスがレスポールタイプのラインナップを取り揃えるために誕生しました。

 

フェルナンデスは国内の有名ブランドです。今までに多くのアーティストのシグネイチャーモデルも多く製造しています。

バーニーならではの独創性

フェルナンデスは有名ブランドのコピーモデルを作るのではなく、自社のアイディアを盛り込んだギターを製作することを強みとしています。バーニーのレスポールタイプにもエピフォンのギターとは違いが見られます。

指板R

ギターの指板には、Rと呼ばれる緩やかなカーブがあります。指板は真っ平らではなく、少し表面に膨らんでいるイメージです。ここが本家レスポールの仕様に比べややフラットになるように作られているため、現代的でテクニカルなプレイスタイルにも適しています。

その他のこだわり

ネックを深く差し込むディープジョイントや、独自のヘッドアングルによる弦の張力の確保などもバーニーならではの特徴です。本家にはないアレンジが施され、今の時代に合うレスポールが開発されました。

 

また、エピフォンのギターと比べると、ヘッドの形状が本家ギブソンに近いのも人気の理由でしょうか。値段はエピフォンのレスポールと変わらず5、6万で手に入るため、アレンジされたレスポールを手に入れたい方におすすめです。

ギブソン・レスポールの購入・買取価格

ギブソン・レスポールは人気ブランドの定番ギターです。製造年やモデルによって異なりますが、購入価格は15万円以上、買取価格は5万円以上になることが珍しくありません。特にハイグレードのギブソン・レスポールなら高額買取も期待できます。

 

参考までにギブソン・レスポールスタンダードプラスの買取金額を比較してみましょう。

店名 買取金額
楽器の買取屋さん 100,000円
イケベ楽器 100,000円
コメ兵 100,000円
イシバシ楽器 95,000円
クロサワ楽器 80,000円
ハードオフ 70,000円

買取するお店によって金額には大きな差があります。なお、レスポール以外のギブソンのギター買取価格がいくらは別ページでご紹介しています。SGやフライングV、エクスプローラーなどのギターを売りたい方はご覧ください。

 

また、ギブソンとエピフォンでは同じレスポールでも買取価格は大きく変わります。エピフォンのギターの買取価格相場は別ページで詳しくまとめましたので、いずれ売ることまで視野に入れている人はぜひご一読ください。