テレキャスターはフェンダー(fender)などで作られている、定番ギターの中では最も古い歴史をもつエレキギター。フェンダーのエレキギターの中ではストラトキャスターと並ぶ人気機種です。

 

このページでは、テレキャスターの基本的な知識やギター初心者がテレキャスターを選ぶべき理由について徹底的に解説します。

⇒⇒今すぐ初心者向けのおすすめテレキャスターが知りたい人はこちら

⇒⇒今すぐ上級者向けのおすすめテレキャスターが知りたい人はこちら

目次

テレキャスターと他のギターの比較表

初心者向けにテレキャスターと他のギターの比較表を作成しました。ギター選びに迷っている人は参考にしてみてください。

弾きやすさ デザインの個性 初心者向き
ストラトキャスター ×
テレキャスター ×
ジャズマスター × ×
レスポール ×
SG
フライングV × ×

テレキャスターは古いギターですがボディが軽くて弾きやすいギターです。サスティーンの兼ね合いからリードギターには少し不便ですが、ギターボーカルや弾き語りをしたい人にはおすすめします。

テレキャスターは初心者におすすめ

テレキャスターは弾きやすくてオールジャンルに対応できるサウンドのギターです。その特徴を見てみましょう。

テレキャスターは弾きやすい

テレキャスターはエレキギターの中でも歴史が古いギターです。そのため、ピックアップの数も同じフェンダーのストラトキャスターより少なく、トレモロアームのような余分なパーツが付いていません。

 

たとえばテレキャスターはブリッジミュートを演奏するときにストレスを感じにくいという人もいます。ストラトキャスターだとブリッジミュートがうまくできない人もテレキャスターは弾きやすくて演奏できるようになったという人もいます。

 

ボディが軽量な点もテレキャスターが弾きやすい理由です。立って演奏するときにストラップを使って肩にかけるとき、ギブソン・レスポールでは重いと感じる人は少なくありません。テレキャスターはボディが軽いので肩が疲れるなどの不満を感じる人は少ないです。

 

初心者の方はストラトキャスターかテレキャスターかで迷うことが少なくありません。音作りの多彩さやトレモロアームという点を除くと、テレキャスターのほうが初心者におすすめのギターです。

参考ページ:ストラトキャスターは初心者におすすめ!人気色・弾きやすさ・使用アーティスト

テレキャスターはサウンドが多彩

テレキャスターはレスポールやSGのようなハムバッカーのギターよりも音作りの幅が広いです。

 

初心者のうちは音作りまで考える余裕がないかもしれません。でも、少し上達したタイミングで音作りを考えたときに、テレキャスターはどのギターよりも多彩な音作りができます。シンプルなピックアップを搭載しているからです。

 

テレキャスターは高音域が強くて軽いサウンドのイメージもあるかもしれませんが、ヘヴィ・メタルやハードコア・パンクにもテレキャスターを愛用しているギタリストは多数います。ジャンルを問わずに活躍するギターなので、まだやりたい音楽が明確でない初心者にもおすすめのギターです。

 

なお、ストラトキャスターのほうがピックアップの選択肢も多いので基本的には幅広い音作りができます。ただし、電気回路的にストラトキャスターは高音域がマイルドになるような作りをしているので、ジャキジャキしたサウンドはテレキャスターの専売特許と呼んでよいでしょう。

テレキャスターってどんなギター?

テレキャスターは、硬く歯切れのいいトーンを持った、コード弾きに向いたエレキギター。立って構えたときにネックが地面に対して水平になる傾向があり、このことからもソロ弾きよりもコード弾きにおすすめです。

 

コード弾きの多いギターボーカルやファンク系のカッティングに向いたギターです。

テレキャスターの歴史

テレキャスターには、前身として『エスクワイア(1949年)』『ブロードキャスター(1950年)』というふたつのギターがあります。

 

エスクワイアとして発表されたフェンダー初の量産型エレキギターが、のちにブロードキャスターとなり、1952年についにテレキャスターとしてデビューしました。

 

世界初のエレキギターではありませんが、いまだに販売が続けられている量産型ギターとしてテレキャスターは最も長い歴史があります。

テレキャスターのサウンド

テレキャスターの音は、硬質でシャキッとしたサウンドが特徴です。2つのシングルコイルのピックアップを搭載していますが、実はフロントとリアで大きさが異なります。

 

テレキャスターのフロントピックアップは小さめのシングルコイルで、甘く柔らかいトーンを奏でます。リアピックアップは大きめに作られていて、パワーがあり、硬くハッキリとした音です。

 

後述しますが、フロントだけ、もしくはフロント/リアの両方にハムバッカーを載せたテレキャスターも定番モデルとして存在します。意図的に改造している人もいますが買取価格は下がるためおすすめできません。

⇒⇒ギターの状態と買取のコツ【ジャンク・傷あり・弦なし・レフティ】

テレキャスターの外観

テレキャスターのボディは、アコースティックギターの老舗ブランドである、マーチン(Martin)のドレッドノートタイプのギターに影響を受けているとされています。

 

ボディの一部がカッタウェイ(えぐるように切り取られた形状)で、ハイポジションの演奏性が高まりました。

 

また、角がはっきりした真っ平らなボディがテレキャスターの特徴です。同じフェンダーの定番機種であるストラトキャスターには、コンター加工(右肘が当たる部分のボディの角をとり滑らかにする加工)が施されていますが、テレキャスターにはありません。

 

ストラトキャスターのリリース以降もコンター加工が施されることはなく、いまも伝統的なボディシェイプを貫いています。

代表的なテレキャスター使用ギタリスト

  • キース・リチャーズ(The Rolling Stones)
  • ジミー・ペイジ(Led Zeppelin)
  • トム・モレロ(Rage Against The Machine)
  • ブラック・フランシス(The Pixies)
  • TK・北嶋徹(凛として時雨)
  • 橋本絵莉子(チャットモンチー)
  • 向井秀徳(Number Girl・ZAZEN BOYS)
  • 中村弘二(スーパーカー)

フェンダージャパンとフェンダーUSAの比較

テレキャスターの生みの親であるフェンダーには、フェンダーUSA、メキシコ、ジャパンの3つの生産ラインが存在します。

 

正確には『フェンダージャパン』というブランドは、フェンダーが2015年に組織改革を行った際に廃止されていて、『Japan Exclusive シリーズ』を経て今は『Made In Japanシリーズ』という名前で、一つの日本製シリーズとして引き継がれています。

フェンダーUSAのテレキャスター

まず、フェンダーUSAの中には4つのラインナップがあります。

  • アメリカン・エリート(American Elite)
  • アメリカン・プロフェッショナル(American Professional)
  • アメリカン・スペシャル(American Special)
  • アメリカン・オリジナル(American Original)

ここでは中心となるアメリカン・プロフェッショナルと、ヴィンテージ系のアメリカン・オリジナルについて紹介します。

アメリカン・プロフェッショナル


アメリカン・プロフェッショナルですが、以前はアメリカン・スタンダード(American Standard)という名前で発売されていたシリーズです。その名の通りフェンダーUSAの中では最もスタンダードなシリーズになります。

 

値段はおよそ20万円。新しさを盛り込んだモダン系のギターに仕上げられていますが、ヴィンテージの古き良き部分はそのまま継承されています。

V-Modのピックアップ

ピックアップには専用に開発された「V-Mod」というピックアップを使用。

 

巻き弦である低音弦側のマグネットには、出力と音質のバランスが良くドンシャリ系サウンドのアルニコV、プレーン弦である高音弦側には、中音域が強く甘さと粘りのあるサウンドのアルニコⅡを配置しています。

 

アルニコⅡは1950年代のテレキャスターにも採用されているヴィンテージ系のマグネットです。アメリカン・プロフェッショナルのサウンドは、斬新なアイデアで新設計された独自のピックアップにより支えられています。

ディープCシェイプ

また、アメリカン・プロフェッショナルはネックシェイプも新開発されています。これまでの「モダンC」シェイプを廃止し、「ディープC」シェイプを採用。従来よりも厚さと丸みが増したシェイプで、音響特性が向上、ネックが太いため強さも増しています。

 

ギターは細く薄いネックの方が弾きやすいと思われる傾向がありますが、ディープCシェイプはその逆を行きます。

 

これは、「ネックはある程度太い方がコードは抑えやすく、チョーキングもしやすい」という人間工学に基づいた設計です。「細くて薄いほど弾きやすい」というこれまでの常識を覆すようなネックになっています。

 

一方で、コンター加工のないボディ形状やブラス製の3連サドルなどは伝統を引き継いでおり、伝統と新しさを兼ね備えたギターに仕上がっています(ただし、サドルはピッチを整える加工が施してあるため、従来のものとは多少異なります)。

アメリカン・オリジナル

アメリカン・オリジナルはヴィンテージ志向を追求したシリーズです。現在は50年代スタイルのテレキャスターと、60年代スタイルのテレキャスターの2機種が発売しています。

 

価格はおよそ27万円です。

 

ピックアップはそれぞれPure Vintage ‘52とPure Vintage ‘64を搭載。

 

これらは、エナメルコーティングのコイルワイヤーやマグネットの種類など、当時のスペック通りに再現した、完全ヴィンテージ仕様のピックアップです。それぞれエッジの効いた往年のテレキャスタートーンを楽しめます。

 

ネックシェイプは厚めのUネックシェイプとmid-60’s Cシェイプです。厚めのUネックはコードを抑えやすい作りになっていて、60年代中期仕様のCシェイプは、あらゆる種類のプレイスタイルに適したバランス型の握りになっています。

 

また、どちらもボディの塗装は昔ながらのラッカー塗装が特徴です。現代のスタイルのポリ塗装よりも薄い塗装のため、ボディ鳴りを邪魔しない極上のトーンをもたらしてくれます。

日本製フェンダーのテレキャスター

日本製フェンダーであるMade In Japan(旧・Fender Japan)シリーズには、大きく分けて2つのラインナップがあります。

  • メイド・イン・ジャパン・トラディショナル(MJT)
  • メイド・イン・ジャパン・ハイブリッド

前者が伝統的なスペックを元に作られたもので、後者は今の時代にあったアレンジを加えたワンランク上のシリーズです。価格はそれぞれ10万円前後ですが、メイド・イン・ジャパン・ハイブリッドの方が少し高くなっています。

メイド・イン・ジャパン・トラディショナル

メイド・イン・ジャパン・トラディショナルのテレキャスターは、ピックアップに「Vintage Style Single-coil Tele」を採用しています。これはフェンダージャパン時代から使われ続けているピックアップで、名前の通りヴィンテージスタイルのサウンドです。

 

価格は6万円強から販売しています。

 

ネックシェイプは従来のCシェイプから変更し、厚めのUシェイプを採用。厚みがある分コード弾きがしやすい仕様になっています。

 

このほか、ヴィンテージスタイルのフレットや伝統のブラス製3連サドルなど、古き良きテレキャスターを再現しています。

メイド・イン・ジャパン・ハイブリッド

メイド・イン・ジャパン・ハイブリッドのテレキャスターは、現代風にアレンジを加えたテレキャスターです。

 

ピックアップには「American Vintage ’58 Single-Coil Tele」を採用。日本製フェンダーでありながらアメリカ製のピックアップを搭載することで、サウンドをワンランク上のものに仕上げています。

 

また、4-Wayのピックアップセレクターにより、フロント、リア、フロント+リア(並列)、フロント+リア(直列)と4種類の音色をチョイスすることができます(本来は3種類)。

 

ネックはメイド・イン・ジャパン・トラディショナルと同様、Uシェイプを採用していますが、ネック側の塗装仕上げはサテン・ポリウレタンです。サテンはさらさらとした手触りが特徴で、通常のテカテカした塗装よりもポジションの移動がスムーズにできます。

 

また、フレットにはやや大きめのミディアムジャンボフレットが採用されており、押弦がしやすいです。ストレスフリーな演奏がしたい方は、こちらのシリーズが向いているかもしれません。

日本製フェンダーの評価

日本製フェンダーはフェンダージャパンの頃から定評がありました。たとえば、ウィルコ・ジョンソン、ブラック・フランシス(ピクシーズ)、向井秀徳(ZAZEN BOYS)などのアーティストにも好まれています。

 

そのフェンダージャパンがフェンダー・カスタムショップのクリス・フレミングの監修のもと、操業体制が見直され、さらに高品質に生まれ変わったのがMade In Japanシリーズです。

 

細かい仕上がりがこれまでのフェンダージャパン、Japan Exlusiveシリーズよりも洗練されていて、低価格でありながらも安心して持てるギターに仕上がっています。

 

また、木材選定の段階から見直されているため、以前よりも個体差が少なく良質な個体が多いと言われています。憧れのブランドからギターを始めたい方に強くおすすめできるシリーズです。

テレキャスターカスタムって?

テレキャスターカスタムは、1972年から製造が始まった、通常のテレキャスターとは異なるギターです。

テレキャスターカスタムの特徴

テレキャスターカスタムの一番大きな特徴は、フロントピックアップに「ワイドレンジハムバッカー」を搭載していることです。テレキャスターらしいジャキジャキ感に、ハムバッカーのパワーとサステインをプラスしたい方におすすめです。

 

リアピックアップは通常のテレキャスター用シングルコイルを使用しています。そのため、ピックアップセレクターをセンターにすると、ハムバッカーとシングルコイルを混ぜ合わせた独特なサウンドになるのです。

 

また、ハムバッカーとシングルコイルの出力差によるボリュームの違いをなくすために、2ボリューム2トーンの仕様になっていて、ピックアップごとに音量・音質を調節できます。

 

ちなみに通常のテレキャスターは、1ボリューム1トーンになっているため、フロントもリアも一括で音量が変わります。

 

現在入手するとしたら、メイド・イン・トラディショナルの70S TELECASTER CUSTOMか、フェンダーの傘下であるスクワイア(Squier)から出ているVINTAGE MODIFIED TELECASTER CUSTOMのどちらかになります。値段は前者が10万円程で、後者がおよそ5万円です。

テレキャスターカスタムの外観と人気

テレキャスターカスタムのルックスは、黒ボディにメイプル指板が定番です。通常のテレキャスターよりも大きな黒いピックガードが使われています。

 

他のテレキャスターと比べてテレキャスターカスタムのピックガードが大きい理由はハムバッカーを搭載しているからです。また、ボディのシェイプも少し異なるデザインになっています。

 

ローリング・ストーンズのキース・リチャーズやTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのアベフトシが愛用していることから人気になりました。

テレキャスターカスタムがハムバッカーの理由

テレキャスターカスタムは1972年に誕生しました。発売された時期を考えると、テレキャスターカスタムにハムバッカーが搭載されている理由がわかります。

 

1960年代後半から70年代にかけて、時代を席巻していたギタリストはみなレスポールやエピフォンのギターを愛用していました。

 

たとえば、エリック・クラプトンやジョージ・ハリスン、ジョン・レノンもハムバッカーのギターです。ジミ・ヘンドリックスのようにフェンダー・ストラトキャスターを愛用するギタリストは少数派で、時代は甘くて太いトーンのギターを望んでいたと言えます。

 

テレキャスターカスタムはレスポールに対抗できるようなサウンドを作るためにハムバッカーを搭載しました。ギブソンのように太い音を出そうと研究した結果、テレキャスターの中でも4kgと重量は重たいです。ただし、レスポールに負けないようなサウンドを実現しました。

テレキャスターシンラインって?

テレキャスターにはシンラインと呼ばれるボディに空洞の空いたモデルが存在します。

テレキャスターシンラインの外観

テレキャスターシンラインはボディの一部をくり抜いた、セミソリッド(またはセミホロウとも)と呼ばれるギターです。ギブソンのES-335に代表されるセミアコとは構造が異なります。

 

また、ボディ表面にfホール(小文字アルファベットのfに似た形の穴)が開けられているのも特徴です。

 

本家フェンダー以外でもシンラインを作っています。たとえば、およそ10万円で購入できるフジゲン製のNeo Classic NTLシリーズのシンラインも人気です。

テレキャスターシンラインの音

テレキャスターシンラインは空洞がある分、通常のテレキャスターよりもふくよかで空気感のある音が特徴です。ただし、ボディサイズが小さいため、セミアコほどの効果は得られません。

 

また、空洞を持つ構造のエレキギターは、歪ませときにハウリングが起こりやすいというデメリットがあります。こちらもセミアコほどではありませんが、歪ませて演奏する際は、多少立ち位置や音作りに注意が必要です。

 

この空洞は生音を大きくするのにも一役買っているため、アンプに繋がずに練習するときでも程よい音量感が得られます。

テレキャスターシンラインの種類

テレキャスターシンラインには、「69年式」のシンラインと、「72年式」のシンラインの2種類があります。

 

69年式のシンラインに載っているのは、通常のテレキャスターのようなシングルコイル2基です。

 

ただし、シンラインと通常のテレキャスターではピックアップのマウント方法が異なり、従来のボディに直接マウントする方法から、ピックガードに吊り下げる方式へと変更されています。これはハウリングの軽減を目的とした仕様変更です。

 

72年式のシンラインは、ワイドレンジハムバッカーを2基搭載しています。

 

ワイドレンジハムバッカーは、ギブソンのハムバッカーよりも高音域が強調されたブライトなサウンドが特徴の、フェンダー用ハムバッカーです。例外として、通常のハムバッカーを採用したモデルもあります。

 

ハムバッカーを搭載するギターは別のページで詳しくご紹介します。ワイドレンジハムバッカーのサウンドと比べたい方はご覧ください。

参考ページ:ギブソン・レスポールはどんなギター?

代表的なギタリスト

  • スガシカオ
  • 桜井和寿(Mr.Children)

ハムバッカーのテレキャスターの特徴

テレキャスターの中には、ハムバッカーを2基搭載したものも存在します。ハムキャンセルによるノイズ軽減や、ハムバッカーらしいサステイン、音のつまり具合が好評です。

 

ただし、ハイパワーなハムバッカーを載せたことにより、テレキャスターのジャキジャキ感は失われます。

 

また、テレキャスターデラックスと呼ばれるシリーズは、前述のワイドレンジハムバッカーを搭載。ハムバッカーでありながら、シングルコイルにも似た明瞭な音を響かせてくれます。

 

ハムバッカー仕様のテレキャスターは、60年以降のヘヴィ・メタル人気に合わせて考案されました。

ハムバッカーを搭載した名機「テレギブ」

ハムバッカーを2つ載せたテレキャスターの中に、テレギブと呼ばれる個体があります。

 

これは、当時フェンダーのサービスセンターに勤務していたセイモア・ダンカンが、ジェフ・ベックのために製作したギター。セイモア・ダンカンとは、のちに同名の会社を立ち上げたピックアップ製作界の権威です。

 

テレギブとは、セイモア・ダンカン自身が所有していたテレキャスターに、ギブソンのP.A.F(パフ:オリジナルのハムバッカー)を搭載したギターのことを指します。

 

1959年のテレキャスターにハムバッカーを載せようとしたため、ブリッジプレートが半分にされているなど、若干荒削りなところも見受けられます。しかし、ジェフ・ベックはテレギブを気に入り、彼のソロを代表する名曲『哀しみの恋人達』のレコーディングでも使用されました。

 

一部では邪道とも言われているハムバッカー搭載テレキャスターですが、フェンダーとギブソンを掛け合わせたような唯一無二のトーンは、通常のテレキャスターにはない魅力があります。

フロントピックアップのハムバッカーへの改造

テレキャスターのフロントピックアップのボリュームが小さく、音色的にもしっくりこない人がいます。そこで、フロントピックアップを出力の高いハムバッカーに変える人が少なくありません。

 

フェンダーテレキャスターシンラインやテレキャスターカスタム、フェンダーテレキャスターデラックスなど、フェンダー純正のハムバッカーを搭載するギターもあります。

 

このハムバッカーは、フェンダーが開発したワイドレンジハムバッカーです。ギブソンのハムバッカーよりもサイズが大きいため、ザグリ加工をしなければなりません。

 

ワイドレンジハムバッカーの音色ですが、やはりピックアップの種類に左右されます。

 

ローラー・ピックアップ社のリーガルハムバッカーやリンディー・フレーリン社のワイドレンジハムバッカー、モジョトーン社の72クローンなど、ギブソンと比べるとフェンダーらしいクリアな透明感の強いピックアップも少なくありません。

 

実は、テレキャスターのフロントピックアップをハムバッカーに改造したのはキース・リチャーズ(the Rolling Stones)が最初です。昔のテレキャスターは特にフロントピックアップの出力が弱かったため、レスポールのハムバッカーを載せた経緯があります。

中古のテレキャスター

テレキャスターは人気が高いため、中古市場も賑わっています。相場としては、元の値段の4割程度でしょうか。

 

いくつかのギターショップは楽天市場にも出店しているため、ネットでも気軽に中古テレキャスターを購入することができます。また、オークションなどを通しての個人売買も、中古ギターを手に入れる手段としては当たり前になってきたかもしれません。

 

ただし、中古品は使用歴のあるギターです。ネックの状態や消耗パーツの減り具合などをしっかり確認してから購入しましょう。

カッティングの名手・アベフトシとテレキャスター

THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのギタリスト、アベフトシはご存じでしょうか?

 

カッティングを得意としていたギタリストで、オリジナル仕様のテレキャスターを愛用。エフェクターを一切使わないのが彼のスタイルで、ギターをアンプに直結し、鬼のようにギターをかき鳴らしていた姿から、「カッティングの鬼」と呼ばれていました。

 

そんなカッティングの鬼の使用ギターは、原宿にあるseenという工房で作られていたテレキャスターカスタムです。何種類か作られていますが、黒いボディに赤鼈甲のピックガードをあわせたものが有名です。

テレキャスターカスタムからの変更点

通常のテレキャスターカスタムからの大きな変更点は以下の通りです。

  • 指板がローズ指板であること
  • コードが握りやすいVシェイプのネックであること
  • ピックアップセレクターがトーンノブの位置に配置されていること

シグネイチャーモデルの有無

アベフトシはカリスマギタリストであったがために、同一仕様のギターが欲しいという声が多く上がったようです。しかし、これまでにアベフトシのシグネイチャーモデル・テレキャスターは発売されていません。

 

ただし、過去には楽器店などが企画してフェンダージャパンに特注した、アベフトシ仕様のギターに近いギターが発売されたことはありました。

 

これはあくまで、通常ラインのテレキャスターカスタムの、ピックガードの色やスイッチの位置を変更した「カタログ外スペック」として発売されたものです。

 

残念ながらフェンダーの組織改革に伴うラインナップ変更に伴い、現在は廃番となってしまったようです。

フェンダー・テレキャスターの買取価格は?

フェンダー・テレキャスターは人気が高いギターなので中古ギター市場での買取価格も高いです。買取価格の相場と高額買取のコツをご紹介します。

フェンダージャパンのテレキャスターの買取価格表

テレキャスターの種類 買取価格の相場
TL52 33,000円(2010年以降のモデル)
TL62 33,000円(2010年以降のモデル)
TL69 40,000円(2008年以降のモデル)
TL72 25,000円(2010年モデル)
TC72 35,000円(2008年以降のモデル)
TN72 40,000円(2008年以降のモデル)

フェンダーU.S.Aのテレキャスターの買取価格表

テレキャスターの種類 買取価格の相場
New American Vintage Series 100,000円(2013年以降のモデル)
American Vintage Series 70,000円
American Standard Series 55,000円(2000年代のモデル)
American Deluxe Series 65,000円(2014年以降のモデル)

関連ページ:ギターの買取価格相場と高額買取のコツ【フェンダー・ギブソン】

買取市場で人気のあるテレキャスター

フェンダー・テレキャスターの買取価格の相場はシリーズやプレミア度によって異なります。

 

特に人気が高いのはフェンダー・USAの52年モデルのテレキャスターです。バタースコッチカラーのAmerican Vintage Seriesの美品なら買取価格が10万円を上回ることも少なくありません。

 

テレキャスターが1952年に誕生したため、正統派モデルのギターとして市場での人気が高いからです。

 

また、現行品ではありませんが、1959年製のヴィンテージのテレキャスターは中古ギター市場では骨董品的価値が高いです。買取価格が100万円を超えることもあり市場価値がうかがえます。

テレキャスターを高価買取できる楽器屋さん

フェンダーまたはフェンダージャパンのテレキャスターならどこの楽器屋さんが査定しても高価買取は期待できます。ただし、マイナーブランドや初心者向けのブランドの場合は買取不可とされてしまうかもしれません。

 

テレキャスターを高価買取して欲しいと考えるなら価値のわかる楽器屋さんに見積もりすべきです。当サイトはイシバシ楽器、イケベ楽器、クロサワ楽器、楽器の買取屋さん、コメ兵を比較し、ギター買取のおすすめサービス5社をランキングにしました。

 

せっかく買ったテレキャスターを売るときはできるだけ高価買取してほしいものです。新しいギターを買うときやギターに飽きてしまったときは、ぜひ高額査定ができる楽器屋さんへ見積もりを頼んでください。

初心者はテレキャスターを買おう

テレキャスターは初心者が買って演奏するのにおすすめのギターです。ギターそのものも弾きやすくて幅広いジャンルに対応できるからです。

 

さらに、テレキャスターは中古市場でも人気が高いので買取価格も期待できます。他のギターが欲しくなったらテレキャスターを高値で売って次のギターを買えばよいのです。ギター初心者の方はぜひテレキャスターを選んでください。